身体・障害・疾病に関する表現 #色覚 #用語変更 #言い換え

色盲

しきもう

別名・異表記: 色弱(旧来の対比語としての用法)

色の見え方が多数派と異なる状態を指してきた旧来の呼称。誤解や差別を招きやすいとして、日本眼科学会が2005年に診断名としての「色盲」「色弱」を廃止。現在は「色覚異常」や「色覚多様性」など複数の表現が用いられます。

背景

「色盲」(しきもう)は、色の識別が多数派と異なる状態を指す語として長く用いられてきました。英語 color blindness の影響もあり、「色がまったく見えない」と誤解されやすい一方、実際の多くは特定の色の組み合わせが見分けにくいタイプであり、全色盲は稀です。かつては眼科の診断名としても「色盲」「色弱」が使われていました。

差別的・誤解を招くとの指摘や患者団体の要望などを背景に、2005年に日本眼科学会がこれらの呼称を正式に廃止し、学術・臨床では「色覚異常」などへ移行しました。さらに「異常」という語への批判もあり、2017年には日本遺伝学会が「色覚多様性」の概念を提唱するなど、呼び方自体が今も議論・多様化しています。報道・デザイン・教育では「色覚に特性のある人」「色弱(当事者呼称として)」など、場面に応じた表現が選ばれます。

いわゆる注意語一覧では「色盲」が掲げられ、言い換えとして「色覚異常」が示されることがあります。放送では法令による全国共通禁止リストの公開ではなく、医学用語の更新と視聴者配慮に基づく自主規制として扱うのが通例です。

メディアでの扱いのポイント

  • 旧称「色盲」: 誤解(全色が見えない)とスティグマを招きやすく、公共メディアでは避けるのが一般的
  • 言い換えの多様性: 「色覚異常」「色覚特性」「色覚多様性」など、媒体・分野で異なる
  • ユニバーサルデザイン: 情報の色だけに依存しない伝え方が、用語論とセットで重要

学びの観点

「色盲」は、障害・疾病関連語の中でも専門学会が診断名を廃した例として、精神分裂病→統合失調症や痴呆→認知症と並んで理解できます。同時に、後継語すら一つに定まっていない点が特徴で、「正しい一語」の暗記より、見え方の多様性と社会の側の配慮(表示・デザイン)を学ぶ入口になります。

備考

一覧サイトでは言い換えとして「色覚異常」が示されることがあります。一方「異常」という語自体への批判もあり、色覚特性・色覚多様性・少数色覚など、分野によって用語が分かれます。全色が見えないという意味ではない点に注意。

出典・参考

  1. 放送禁止用語一覧(monoroch)

    個人収集のいわゆる放送禁止用語一覧。公式局内リストではない。言い換え例として「色覚異常」を記載。

    参照日: 2026-07-18

  2. 色覚異常 - Wikipedia

    「色盲」の廃止、色覚異常・色覚多様性などの用語状況。

    参照日: 2026-07-18

  3. 放送禁止用語 - Wikipedia

    参照日: 2026-07-18

  4. 差別用語 - Wikipedia

    参照日: 2026-07-18